BE LOVE 2020年11月号のちはやふる230首のネタバレです♪
文字のみのネタバレですが、見たくない方はご注意ください。
ちはやふる230首のネタバレ
決着
決着が付き、観客たちは声を堪えながらも静かに感情を爆発させます。
かるた部の面々は千早の勝利に涙を浮かべ、他の者たちは最強のクイーン若宮詩暢が負けたことに驚愕の表情を浮かべます。
「クイーン戦 第3試合は」
「2枚差で」
「綾瀬さんの勝ちです」
判定が言い渡されると、詩暢はサッと札を片付け、無言で部屋を出ていきます。
一方、千早はいつものように寝落ちしようになりますが、グラグラする頭をぐっと持ちこたえます。
そんな千早を見ながら、机くんや後輩たちが絶叫しながら抱き合います。
お母さんは涙を浮かべ、お父さんは千早を応援してくれた仲間たちの姿を呆然としながら見つめます。
「こんなに・・・?」
「こんなに特別なことなのか この一勝は」
そして、宮内先生はこれまでの千早たちの姿を思い浮かべています。
(ああそうか・・・)
(綾瀬さんだけの夢じゃなかった・・・)
(クイーンに勝つことは・・・)
周囲の反応
詩暢の敗戦の知らせは、その場にいなかった関係者やファン達の間にも一気に駆け巡ります。
クイーンの敗戦が信じられない者、調子が悪かったのではないかと心配する者、ショックを受ける者など様々ですが、みな詩暢の負けを受け入れられない様子。
そして、当の詩暢は控室へ戻ってくるとドサッと倒れ込みます。
お母さんが心配して近寄ってきますが、詩暢はドンッと押しのけます。
そんな詩暢の態度をみなが注意しますが・・・
「ああ」
「堪忍な お母さん」
「なんの役にも立たんのやから」
「八つ当たりくらいしてもええかと思ってもうか」
そう言って、詩暢やギュッと握りしめた拳を震わせます。
そのころ、通路では度会さんが今田さんに泣きながら抱きついています。
稽古をつけていた千早が勝利し、喜びを抑えられない様子。
しかし、ひとしきり喜ぶと、試合を振り返り始めます。
「『せ』が出ませんでしたけど今田さん的にはどうでしたか?」
「『読まない札』でしたか?」
「『せ』は」
すごい形相で迫ってくる度会さんに戸惑いながら、今田さんが自分の考察を伝えます。
「せ」は、誰でも猛烈に速く取りにくる札。
しかし、詩暢は逆にいつもほどよく特別視はせず、他の札が取れたらいいと思っている感じ。
ただ、最後の3枚になったところで一瞬 集中力が切れたように思えます。
一方、千早も「せ」は絶対取りたいと思っていたはずですが、いつでも行ける状態でほどよく力が抜けていたように感じます。
2人が試合を振り返っていると、そこへ桜沢先生もやってきます。
すると、ちょうどその時、どこからか札を読む声が聞こえてきます。
「あまのーおおぶねのー」
「つなでかなーしもー」
由宇
この日、由宇は地元で近所のおばあちゃん達の介護をしながら、楽しそうに話をしています。
おばあちゃん達も今 新が名人戦を戦っていることは知っている様子。
「応援とか行かんでいいんか」
「幼馴染が」
そんな心配をしますが・・・
「差し入れは渡したし」
「新のおじいちゃんがあかんのに私が行くなんてさ」
そう言って、笑う由宇。
おばあちゃん達のお世話が終わると、由宇は新の家へやって来ます。
家には誰もいないものの、いつもの場所に隠してある鍵を使って、家へ入っていきます。
そして、おじいちゃんにお参りをしようと仏間に入っていると、仏壇の前におじいちゃんの写真が置いてあるのに気づきます。
おじいちゃんの写真は、一緒に持っていくと行っていたはず。
「忘れてった?」
「え~~~~~~~」
「なんやそれ~~~~~」
「もう~~~~」
由宇は仕方なく、おじいちゃんの写真と一緒に新を応援することにします。
おじいちゃんの部屋へ行き、スマホで中継を見ようとしていると、これからのことが頭をよぎります。
春にはると由宇は地元の看護学校へ。そして、新は東京の大学へ行ってしまいます。
(自分で選んだのに)
(不満はないのに)
(あほみたいだな)
(置いてかれるみたいな気持ち)
名人戦
その頃、名人戦は3戦目に。
周防名人が残り1枚で、新は残り7枚となっています。
「ち」と次の札が読まれた瞬間、サッと周防名人の手が伸びていきますが・・・
「ぎりなー」
続き読まれた瞬間、スッと周防名人の手が止まります。
どうやら空札だったようです。
空札はあと1枚だけ。
一枚しか「ち」の反応で名人に負けていて、今のが「ちぎりお」だったら、負けていたところです。
(まだ終わらない)
(反応・・・)
(反応しろ)
(反応しろ)
必死に自分に言い聞かせる新。
そして、次の札・・・
「ち」「は」
新の手がダッと札を払います。
「や」「ぶるーーーー」
何と新は空札をお手つき。これで、新の2勝1敗となります。
ここまで見せていた強さとは対照的に、3戦目は急に崩れたように見えた新。
それをアナウンサーに問われた伊勢先生が解説します。
3戦目は新に重圧が感じられたという伊勢先生。
ここまで消えて、あと一勝したら名人という考えが頭をよぎらない者などいません。
特に新の場合はおじいちゃんが永世名人。
ものすごく身近に感じ、手が届くをを疑わずにきたはずです。
「手が届いてしまうんですよ」
「『名人位の呪縛」にも」
伊勢先生の言葉を聞きながら、由宇が不安そうにおじいちゃんの写真へ手をやります。
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