スペリオール2020年20号に掲載されている「血の轍」83話のネタバレです♪文字のみですが、ネタバレを見たくない方はご注意下さい。
血の轍83話のネタバレ
静一
2月10日。
再び警察で聴取を受ける静一。何が母を突き動かしたのか、母にとって何が一番不満だったのか、刑事さんから尋ねれるものの静一には全く分からないし、分かろうとも思いません。
母が何を言っていたのか、まだ思い出してないことがあるのではないか、刑事さんにもう一度 考えてみるように言われますが・・・
「・・・忘れました」
静一はそっけなくそう答えます。
聴取が終わり、家へ戻ると、弁護士さんがお父さんにお母さんの状況を説明しに来ています。
お母さんの精神鑑定は来月には終わるようで、もし責任能力があるとなれば、起訴か不起訴か決定が下り、もし起訴された場合は有罪の可能性が高いようです。
そして、起訴するため、いま警察は動機を固める捜査をしているとのこと。
静一とお父さん
静一が姿を見せると、弁護士さんが挨拶をします。しかし、静一は無言で応えます。
「お父さん」
「離婚は?」
「いつするん?」
お父さんへ急かすように問いただす静一。
しかし、お父さんは一度お母さんとちゃんと話し合いたいと思っているようです。お母さんの精神鑑定が終わった後、お母さんに会いに行こうとお父さんが静一を誘いますが・・・
「行かない」
「僕はもうあの人に会いたくない」
「刑務所に入ろうがどうでもいい」
静一はキッパリとそう答えます。
そして、もう一生お母さんとは関わりたくないことを伝えると、お父さんは涙を浮かべ俯きます。
静一と吹石
弁護士さんが帰ると、静一は吹石へ電話をします。吹石のお父さんは、飲みに行っていないようです。
互いに会いたい気持ちをぶつけ合う二人。吹石は静一が引っ越しても、会いに行くことを約束します。
そんな吹石に、未来のことを語る静一。この町を出て、お母さんともお父さんとも関わらずに、吹石と二人だけで暮らす日々。それが叶ったら、静一は他に何も望みません。
「・・・好きだよ」
「・・・うん」
「私も」
互いの気持ちを確かめ合う静一と吹石。それだけで、静一は気分が落ち着いてきます。
「・・・あ」
その時、静一が何かに気づいて窓を開けます。
「・・・吹石」
「雪だ」
静一はお母さんの呪縛から逃れ、希望に満ちた表情で雪空を見上げます。
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