ジャンプSQ2017年7月号終わりのセラフ58話のあらすじと感想です♪
58話はおそらくコミック15巻に収録されると思います。
終わりのセラフ15巻58話のあらすじ【ネタバレ注意】
暮人
一旦意識を失うものの、すぐに目を覚ます暮人。
「取り憑かれたのか?」
「オレは・・・」
自分を見つめ直しますが、何も変わったことがあるようには思えません。
「・・・おい四鎌童子」
「オレに取り付いて何をするつもりだ?」
四鎌童子に呼びかけても、全く反応はなし。
「雷鳴鬼」
暮人は精神世界で雷鳴鬼を呼び出します。
さきほどの暮人と四鎌童子のやり取りは見ていたという雷鳴鬼。しかし、始祖だと名乗った四鎌童子と自分との関係など何も思い出せないようです。
「そもそも鬼は過去の記憶がほとんどないんだ」
「だから欲望が欲しい」
「あなたの欲望が」
「たとえば」
「1、従順な三宮葵をめちゃくちゃにしたいとか」
「2、責任を全て放棄して逃げ出し・・・」
「・・・オレの欲望の話はどうでもいい」
「おまえどっちの味方だ」
暮人は四鎌童子の話を遮り、逆に問いただします。
「信じて」
「今だけは」
「なにせ私の本体はいま」
「あなたを必死で守ってるから」
次の瞬間、地面にヒビ割れが走り、あたりに黒い影が立ち込めます。
「!」
「なっ!!」
異変
地割れが広がっていき、雷鳴鬼がそれを必死に押さえ込みます。
「・・・四鎌童子が君の心に扉を作って入り込んでこようと・・・あ」
地割れから今度は何本もの鎖が飛び出し、暮人を襲います。しかし、どうにか雷鳴鬼がそれを制御。
「ぐ」
「私より強い」
「ぐぅ・・・」
「全然力が足りないんだ・・・」
「欲望が・・・」
雷鳴鬼は辛そうに顔を歪ませます。
さきほど雷鳴鬼が欲望を欲していたわけを、ようやく理解する暮人。
「欲望をお前にやれば勝てるって?」
「罠だ」
「おまえはオレを取り込もうとしている」
「・・・ははは」
「信じてくれないのね」
「・・・お好きに」
「私はあなたの鬼」
「あなたの選択に従う」
青ざめた顔で必死に地割れを押さえつける雷鳴鬼。
暮人はギュッと拳を握りしめます。
「・・・くそ」
「待ってろ」
暮人と葵
再び目を覚ます暮人。
「暮人様!!!」
目の前には、必死に呼びかける葵の姿が。
暮人は周りを見渡し状況を確認。報告によると、暮人の部隊が渋谷を占拠し、見事に勝利を収めたようです。
ピクッ
暮人の右手の指がピクリと動き、暮人は驚いたように自分の手を見つめます。どうやら帝鬼軍の必死の治療により、千切れたはずの右腕もつながったようです。
身体を起こし、葵を顔をジッと見つめる暮人。そして、つながったばかりの右手で葵の顔を引き寄せます。
「・・・え」
「暮人様・・・」
真っ赤になり、ドキドキと胸が高鳴る葵。暮人そのままま葵にキスをします。
「あ・・・」
「・・・ん」
暮人はしばらく唇を合わせた後、ようやく葵を解放。
「・・・暮人様」
「これは・・・」
突然キスさた葵は、訳が分からず狼狽します。
すると、心の中から雷鳴鬼の声が。
「足りない」
「保って十時間かも」
「この調子で君のタブーを破り続けて」
「じゃなきゃ」
今のままでは遠からず、四鎌童子に心を乗っ取られてしまうようです。
「葵」
「・・・負けた」
「オレは王である資格を失った」
「天利から移ってきたバケモノに取り憑かれた」
「自分を律せない」
「鬼に欲望を大量に供給し続けなければ」
「乗っ取られる」
「欲望・・・」
「じゃじゃあ今のキスは・・・」
葵はその意味を理解し、カアっと真っ赤に。
「・・・どうすればいいか」
「どうすれば・・・」
頭を抱えて悩みだす暮人。
「・・・葵」
「オレはもう信じられない」
「だから信用できるヤツを呼ぶ」
暮人はグレンと深夜を呼び戻すよう、葵に命じます。
その時、暮人の心に雷のように欲望が降り注ぎ、雷鳴鬼が歓喜します。
「ああすごい」
「すごい欲望が供給された」
「いいぞ暮人」
「信じちゃダメなのに」
「あなたは本当は誰かを信じたい」
「さあもっと堕落して」
「弱さを受け入れて」
地下室
嬉しそうにグレンに語りかけている優一郎。しかし、そんな優一郎やグレンの見ていると、ミカはふつふつと怒りが湧いてきます。
ギインッ
突然ミカがグレンに襲いかかり、グレンがそれを受け止めます。
「ミカっ!!!」
グレンに斬りかかるミカを優一郎が必死に制止。しかし、どうしてもミカは納得がいきません。
「こんなのおかしいよ優ちゃん」
「何でみんなこいつが来て笑う?」
「こいつが世界を滅亡させたんだろ?」
「こいつのせいで僕らはこんな世界に住んでいるのに!!」
怒りを爆発させるミカ。そんなミカに代わり、鳴海が冷静にグレンに問いかけます。
「中佐が柊深夜たちを蘇生させたから世界は滅亡した」
「そうですよね?」
「じゃあ仮に中佐がそれをしなかったら」
「世界は八年前のまま存続してたんですか?」
ギュッと拳を握りしめるグレン。
「・・・言い訳はしない」
「引き金はオレが引いいた」
「オレがやらなければ回避されていた可能性は・・・」
「ないでしょう」
グレンの言葉を遮り、シノアがそれを否定。
「中佐は柊に抵抗できない」
「おまけにその柊を操ってる黒幕がいる」
「それを中佐は知ってる?」
「いや」
グレンは黒幕の存在は本当に知らない様子。しかし、黒幕すら知らずに、グレンが一体何をしようとしているのか、皆ますます訳が分からなくなってしまいます。
「教えてくれグレン」
「オレたち家族なんだろ?」
「お前はいったい何をやってる?」
優一郎の問いに、グレンはしばらくのあいだ沈黙。そして、ようやく口を開きます。
「・・・・・・」
「人類の全蘇生だ」
「オレが殺してしまった人間を」
「すべて元に戻す」
コメント
「欲望とは生きる為の原動力である」と定義す ることもあります。その種類は、生理的欲求・安全への欲求・所属と愛の欲求・自己承認欲求・自己実現欲求・自己超越欲求などがあります。暮人(雷鳴鬼)の場合は所属と愛の欲求がエネルギー原動力であると、私はおもいます。
全人類蘇生とかなに失うの…?
でも蘇生ってことは10年だけにならないのかな?
説明回続きで面白いけどやっぱ月刊だと進むの遅いな。
謎が明かされる展開なのにグレンが巧く流れを操作してるように見える。だって黒鬼3人の様子はミカでなくとも洗脳っぽく映るし。距離を保った鳴海と三葉、シノアの反応が普通だと思う。それでも誘導されてるように見えたけど。ミカが頑是ない子どものように見える雰囲気を異常に感じたかな。
前シノアに「お前になら殺されてもいい」って言ってたグレンと今のグレンの人格は別なのかな。
全人類てことは真昼も含まれてるのかな?
真昼はグレンが殺したわけじゃなかいから微妙。吸血鬼になって呪詛により鬼になったように見えていたけど、実際にはそのどちらでもない存在になってた。
定義が難しい。
終わりのセラフの発動で滅んだのは13歳以上の大人たちだけど、庇護者を失い命を落とした子どもたちは、果たしてグレンが殺したことになるのか。間接的な原因には間違いないんだろうけども。
8年経過して、特定の数人以外は、死体どころか、本人特定の為のアイテム( 遺品や認識プレート )さえも残って無いけど、DBみたいに( 全人類蘇生はDBの御家芸 )ひとコマ・いちページで「ぽん❗」と生き返るのか、全人類蘇生の経過に大変興味があります。そして、私はそれを強く望みます。
今月の暮人と葵のやり取りで分かった事は優もシノアとキス…もしくはセックスでセラフを抑える展開が来るとみた
優シノってそういうのじゃないと思うんだ。
真昼は自分の最大の欲望が恋だったから、シノアも当然に同じだと考えてるのかも。けど今回の暮人は葵との肉体関係を望む性欲より、誰かを信じてみたいという欲望が強かった。それを思うと、ただでさえ感情に乏しいシノアの足りない欲望が恋というのは真昼によるミスリードにも見える。小説にあった「シノアの中に生まれた小さな欲望」は、自分を庇ってモルモットになったという姉に対する感情が関係してくるんじゃないかとか勘ぐってしまう。助けたかったのか、一緒に立ち向かいたかったのか、本当は愛してくれていたのか聞きたかったとか、色々。
そもそもシノアの性格自体、生まれついてのものなのか純粋な環境によるものなのか、それとも真昼による教育なのか、人体実験の代償なのか謎。
シノアが優に好意を寄せているのは作中で明白だけども、それさえシノアは無意識下に制御できてしまえている様子。時々入る意味深なカットが気になるかな。ミカと優の再会の時の呟きや、病院で自分が握った優の拳を静かに見つめたり、フェリドの館で血について話す優とミカを見つめていたり。ミカと優の世界を敢えて外側から眺めているような描写が目立つ気がするけど、なにか意味があるのかな