青楼オペラ7巻28話のネタバレ感想
ベツコミ2017年6月号の青楼オペラ28話の感想です♪
28話はおそらくコミック6巻に収録されると思います。
青楼オペラ6巻28話のあらすじ【ネタバレ注意】
茜と利一
真木村が部屋に忍び込んで来た翌日。茜は利一に真木村が帯刀していて、おまけに血の匂いがしたことを打ち明けます。
すると利一は、昨夜 吉原の外れで細田屋の件を追っていた岡っ引きが襲われたことを、茜に話します。
それに真木村が関わっていたかどうかは分からないものの、怪しいのは確か。
「確かめたいわね・・・」
「その御用聞きに話を聞くことはできるかしら」
茜は気が急いてしまいますが・・・
「お待ちください」
「貴方は先生に顔も名も割れている」
「若旦那も」
「あの目立つなりを見られてはもう今頃身元もしれているでしょう」
利一は茜にも若旦那にも危険があることを説明し、必死に止めます。しかし、それでも茜は納得できない様子。
「何を焦っておられるのです」
「お嬢・・・?」
茜は利一の言葉にハッとし、利一から顔を背けます。
(利一の顔が見られない)
(中村に逃げられたのに)
(あの人との別れが延びたと)
(喜んでしまった己がいる)
自分は仇討ちと家の最高を望んでいるのだと、心の中で必死に自分に言い聞かせる茜。しかし、それでもやはり若旦那とのことが後ろめたく感じてしまいます。
真木村と茜
「先生」
「真木村先生」
廓でお茶をしている真木村に、茜が話しかけます。茜は偶然を装い、世間話を始めます。
「あのザンバラ髪の男は朝明野の客か?」
「近江屋は札差の中でも大店だしな」
「一介の医者には羨ましいことだ」
真木村の言葉に平静を装いながらも、冷や汗が出てくる茜。利一の言っていた通り、すでに若旦那の身は割れていて、真木村の自分たちを怪しんでいることを確認します。
「さてと」
「次の患者が待っている」
「ではな」
真木村は話を切り上げ、店を出ていきます。
「ご苦労だったな」
「新造」
真木村と入れ替わるようにして、利一と御用聞きの男達が現れます。男の1人は、この前 何者かに襲われた者のようです。
「間違いねぇ」
「オレを襲った奴らの顔はわからねぇが」
「聞こえた声は確かに」
「いまの医者のものだった」
男の話を聞く限り、やはり真木村は中村からの刺客の可能性が高いようです。
若旦那が中村家出入りの札差になり、相手の本丸に攻め込んで気になっていた茜は、逆にいつの間にか背後に立たれていたと分かり、ゾッとします。
数日後
数日後、利一のところへ若旦那が訪ねてきます。辻斬りの件で茜が協力したにも関わらず、なぜか取り調べはすぐに打ち切られてしまったようです。
状況から察するに、逆らえないところから打ち切りの命令が下ったのは明らか。
「このまま手をこまねいていても埒が明かなねぇ」
「次々手ぇ打っていかねぇと・・・」
若旦那はひどく焦った様子で、頭をかかえます。
利一は、なぜか茜と同じくひどく焦りの見える若旦那をたしなめようとしますが・・・
「ぬるいことしてちゃ」
「あいつを討てやしねぇだろ!」
若旦那は苛立った様子で怒鳴ります。
「利一」
「頼みがある」
「オレがもし・・・」
店先で2人が話しているのを見つける茜。すると、若旦那も茜に気づき、軽く話をして帰っていきます。
「じゃあな」
利一と茜
帰っていく若旦那を心配そうに見つめる茜。
「お嬢」
「何度でも申し上げますが」
「仇討ちなどなさらなくともよいのですよ?」
「若旦那と添い」
「お幸せになる道を選んでも誰も責めません」
利一は茜に自分の幸せを第一に考えるよう説得しようとしますが・・・
「何を言い出すの」
「やめてちょうだい」
茜は反発。
「信じてちょうだい」
「仇討ちを望まない日などないわ・・・!」
必死に否定するのもの、茜は利一に自分の胸の内を見透かされたような気がしてきます。
そんな茜に利一は、先ほど若旦那が話したことを伝えます。
「オレがもし」
「茜の足を引っ張るような真似をしだしたら」
「そのときはオレのこたぁ切り捨ててくれ」
何度自分に言い聞かせても、ふとしたことで未練が首をもたげてくるという若旦那。若旦那は、そのうち茜が家の再興などよりも、自分と一緒なることを願うようになるのではないかという気がして怖くなることを打ち明けます。
「あいつの幸せを妨げるようなヤツにはなりたくねぇ」
「頼む・・・」
若旦那がそこまで自分を思っていることを知り、ハッとする茜。そんな人を振り切ってまで、自分は仇討ちすべきなのか自分でも分からなくなってきます。
若旦那
この日、若旦那は勘定奉行の屋敷に呼び出されます。そして、立派な白磁を見せられ、買い手を探してくれるよう頼まれます。
(なるほど)
中村が細田屋という金蔵を失い、また新しい金蔵を見つけようとしているのを察する若旦那。
(こいつはおそらく新しい金蔵からの貢物だ)
(これだけの物だ)
(調べりゃ出処は分かるだろう)
(またそいつに網を張って)
(中村がかかるのを待っていりゃあ・・・)
若旦那はそこまで考えを巡らしたところでハッとします。
(それとも)
(これは罠か)
白磁を預かり、屋敷を出ていく若旦那。店へ帰っていると何かに気づき、裏通りの方へおt入っていきます。
ガツッ
若旦那にイキナリ真木村が斬りかかってきます。若旦那は、何とかそれを脇差しで受け止めます。
若旦那からスッと身を離す真木村。
「察している通り」
「あの捜査を打ち切らせたのは私の上役だ」
真木村は何食わぬ顔で、事実を認めます。
「何をどこまで知っているか分からぬが」
「中村様からは手を引くことだ」
「嫌だと言ったら?」
若旦那の返事に、真木村はニッコリと笑みを浮かべます。
「二度目は脅しではすまぬぞ」