花とゆめ2018年14号のそれでも世界は美しい113話のあらすじと感想です♪
113話はおそらくコミック20巻に収録されると思います。
それでも世界は美しい20巻113話のあらすじ【ネタバレ注意】
ウルスラの幼少時代
ウルスラが幼いころ、妊娠していたお母さんが急に産気づきます。
ウルスラはお母さんのことが心配で、最大のお守りになると言われている妖精を探しに聖域の森に入っていきます。
「?」
「どうしたのアーウラ」
愛犬のアーウラに乗って森を歩いていると、妖精のようなキレイな女の子が倒れています。
ウルスラは、その子をアーウラに乗せて連れ帰ることに。
「ウルスラ」
「どこに行ってたんだ」
「ひとりで王宮の外に出るなんて」
イキナリいなくなったウルスラを心配していたお父さんが出迎えます。
ウルスラはお父さんに謝り、連れ帰った女の子と友達になりたいことを伝えますが・・・
「ウルスラそれは出来ないよ」
王族が身分の低いものと口を聞くことは許されないというお父さん。
「私もそれは悲しいことだと思う」
「けれど身分違いは不幸のはじまりなんだ」
「見えてる世界が違いすぎる」
「あの子はきちんとした施設に入れて保護する」
「流浪の民よりよほどいい人生が送れるよ」
ウルスラは反論もできず、涙が溢そうになるのをグッと堪えます。
(でもお父様)
(だから私)
(人間の友達が出来ないのだわ・・・)
数日後
数日後、ウルスラがあの女の子は孤児院へ引き取られていったと聞かされ、寂しがっていると・・・
「ウルスラ姫?」
「ウルスラ姫だろアンタ」
何とあの女の子が後ろから現れます。
「あなた!?」
「なんでここにどこから」
兵をよじ登って王宮の中へ入ってきたという女の子。
その子の姿を見ながら、ウルスラはハッとします。
「あなた・・・男の子だったのね・・・」
「美しいから女の子だと思ってたのに」
女の子と思っていたその子は実は男。名前はネロというようです。
2人がしばらく話をしていると、援兵が姫様の近くに不審者がいることに気づき、ネロは王宮から叩き出されてしまいます。
しかし、ネロは何度叩き出されても、毎日ウルスラのところへ来るように。
最後には、根負けしたお父さんがネロを名家の養子にして、王宮の下働きをさせることにします。
(ネロは不思議だ)
(王族は特別な存在だと言われて育ったけど)
(それはネロの方こそだと思った)
小さな世界しか知らないウルスラには、ネロがとても頼もしく思えてきます。
ある日の夜
それからしばらく経ったある日の夜。ネロの寝室に、ウルスラが酷く狼狽しながらやって来ます。
どうやら、いつも一緒にいたアーウラがいなくなったようです。
ウルスラは、最近ネロとばかりいたことに怒って、アーウラが故郷である聖域に帰ってしまったのではないかと心配します。
「なら迎えに行けばいい」
「だっダメよ」
「あそこは王族でも許可なく立ち入りは・・・」
「そっそれに私ひとりでそんな遠くに行ったことないもの」
トンデモナイことを気軽に言い出すネロにあわてますが・・・
「オレを拾った時は行こうとした」
「行こうと思えば行ける」
「どこへでも」
「決まってることが重要とは限らない」
「姫様にとって重要なことって何だ?」
ウルスラは、ネロの言葉にハッとします。
そのまま2人は王宮の城壁を越えて、聖域へ向かうことに。
「ネロはすごいわね」
「いつも軽々とああやって垣根を超えてく」
「私はいつもそういうものだと飲み込んで」
「流されていくだけなのに・・・」
ウルスラがネロに関心していると、ネロは自分のことを語り始めます。
ネロの話
子供のころから見世物小屋にいたというネロ。しかし、芸ができないと殴られる上に、団長は変態。
見世物は際どいものをど喜ばれ、事故が起きると、多くの客はそれを見て喜びます。
「オレみたいな下層のクズを更に上のクズが食い物にする」
「上にいけばいくほど」
「それはもっと露骨で醜悪になっていくと思った」
嫌気がさしたネロは見世物小屋を飛び出すことに。しかし、途中で空腹のあまり倒れてしまいます。
倒れたネロに気づいて足をとめた人間が3人。
ひとりは街の女で、眺めただけで関心なさそうに立ち去ります。
次は男。金目のものがいか物色して去っていきます。
そして、3人目はウルスラ。ウルスラはネロのことを心底心配し、ただ”当たり前”のように助けます。
「露骨で醜悪な筈の一番上の人間」
「3人の中で一番みなりのいい姫がオレを助けた」
「衝撃だった」
「先に垣根を越えてきたのは姫様だ」
「すごいのもアンタだ」
「オレはアンタを尊敬している」
ネロの言葉に、ウルスラは涙が溢れそうになります。
それから2人は管理棟を越えて外へ。そこには、当たり一面 見たこともない白銀の世界が広がっています。
その景色に感激し、それを見せてくれたネロへの小さな想いが、ウルスラの中に芽生えます。
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