花とゆめ2016年9号のそれでも世界は美しい73話のあらすじと感想です♪
73話はおそらくコミック14巻に収録されると思います。
それでも世界は美しい14巻73話のあらすじ【ネタバレ注意】
お城
「あっ」
「わぎゃーーーっ」
庭を走り回って、ズッコケるニケ。もうすっかり元気になったようです。そんな元気なニケの姿を見て、カッサンドラは惑いの森へ帰ることを決めます。
それを聞いて、ニケはとても残念がりますが、そう長く森を空けておくわけにもいかないようです。
久しぶりに森を出て、パレードの時には王都の城下の様子も見ることができて、とても満足気なカッサンドラ。
しかし、ジシンがリビとニケをどこかへ引っ張っていきます。
「カッサンドラに城下を見せたやりたい?」
カッサンドラはああ言っていたものの、本当は城下の空気を感じてみたいはずだというジシン。本来カッサンドラの名を継いだものは森を出ることは叶わず、もうこれが最後の機会になるかもしれないようです。
「それは絶対見せてやろうっ」
「私たちこんなに助けてもらったんだ」
「出来ることはしたいよっ」
もちろん、ニケとリビに異存があるわけはありません。
城下
騒ぎになることを警戒し、ガッツリ変装を決めて城下町へやってきたリビたち。みんなで城下の名所を回ります。カッサンドラも嬉しそうに大ハシャギ。
しかし、ニケがふとした拍子で少しリビ達のもとを離れた時、城下の人々のうわさ話が聞こえてきます。
「それにしてもさー」
「陛下の側室の件は本当がっかりだよねぇ」
「陛下にはニケ様だけの陛下でいてほしかったの」
それを聞いて、ニケの顔が曇ります。
さらに、みなでヴィオレッタのところへ食事に向かっていると・・・
「わっ」
「っと」
「おいっ」
変装して慣れないヒールのせいで、転びそうになるカッサンドラをリビが慌てて受け止めます。
そんな二人の姿を呆然とした顔で見つめるニケ。そして、ヴィオレッタの手伝いをしてくると言って、そそくさと宿へと向かいます。
(あ・・・っ)
ニケの異変に気付くカッサンドラ。色々な噂話が飛び交う大衆食堂は、側室騒ぎの件も話題になる可能性が高く、別にところへ変更しようとリビへ提案しますが・・・
「ああそれなら平気だ」
「そんなつまんない事でヘソ曲げるような女じゃねぇよ」
「大丈夫だって」
ヴィオレッタの宿
先に宿について、ニケが片付けを手伝っていると、案の定側室の件が話題になっています。
「やーそれにしても陛下もやってくれるよなあっ」
「まだ12かそこらで側室だぁ」
「頼もしいことっ」
「まあいくらニケ様命ったってやっぱり陛下も男だもんよ」
それを聞いて、胸のあたりが気持ち悪くなってくるニケ。
(やだな・・・)
(違うんだけどな・・・)
目を真っ赤にしながら、ニケは店から飛び出してしまいます。
「二・・・」
店の入り口でニケとすれ違ったリビですが、ニケの様子がおかしいのは気づいても、それがどうしてなのかよく分かりません。
そんなリビの背中をバシッと叩き、全力で追いかけるように伝えるカッサンドラ。リビはどうしたのかと戸惑いますが・・・
「いい!?」
「チビウス」
「何かの潮目とか起点っていうのはね」
「一見何でもない事の中にあるの!!」
「どんなにドラマティックな事を超えてもね」
「そこを取り逃したら壊れちゃう事ってあるの!!」
「大事な人の大事な気持ちなら」
「安心しないで用心して!!」
カッサンドラの迫力に、リビはようやく事情を察したようです。
ニケとリビ
城下をメクラめっぽうに走り廻るニケ。胸が痛くて苦しくてたまりません。
本当は目をさました時から、自分がいないうちにいつの間にか大人になってたリビを見て、なぜか寂しい気持ちになっていたことに気づきます。
(私に頼って私がいなきゃだめなリビは)
(どこにもいない)
(私だけのリビだったのに)
ゼーゼーと息を切らして、ニケを追いかけてくるリビ。
「ニケ!」
ようやく追いついてきたリビに、ニケが振り返ります。
「リビ」
「いやだよ・・・」
「私・・・」
「やっぱりやだよお・・・」
「やっぱり・・・」
「やだ・・・」
ニケの目からボロボロと涙がこぼれてきます。
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