KISS2018年1月号の透明なゆりかごのあらすじです♪
今回のお話はおそらくコミック7巻に収録されると思います。
透明なゆりかご7巻のあらすじ【ネタバレ注意】
当時、周1日ピザ屋でもバイトをしていた☓華。そこにはマリエさんさんと女性が働いています。マリエさんは仕事は全然できず、言動もどこか怪しいものの、とても大らかでいつもニコニコしていて、みんなに愛されています。
そんなある日のこと。
「ねー」
「☓華ちゃん」
「わたし赤ちゃんできたー」
突然、マリエさんが変なことを言い出します。マリエさんに彼氏がいる様子は全くなく、☓華はとても信じられないものの、一応クリニックで診てもらうことに。
そして、先生に診てもらうと、何と本当に赤ちゃんができていて、☓華は仰天します。
「やっぱりー」
「赤ちゃんできたら分かるもん」
嬉しそうに笑うマリエさん。しかし、先生が彼氏と連絡が取れるかどうか、産むか産まないか、何を訊ねても・・・
「ん~」
「アハハハハハ」
ニコニコと笑うばかり。どうやらマリエさんは知的障害を持っていて、赤ちゃんを産むということが、どういうことか分かっていないようです。
おばあちゃん
マリエさんの実家に連絡すると、すぐにおばあちゃんがやってきます。
「お願いします先生・・・」
「何とか今日中に中絶させてください」
そう言って、頭を下げるおばあちゃん。実は、これまで同じようなことが何度もあったそううです。
産まれた時はみんな大喜びしていたというのに、知的障害があると分かった途端いないもの扱いで、マリエさんは牢屋のような部屋に閉じ込められていたというおばあちゃん。
それを知った時、おばあちゃんは大激怒します。
「実の子供にこんな仕打ちする親がどこにいる!!」
「オニどもは出ていけ!!」
「親子の縁は切る!!」
親を追い出し、それからおばあちゃんがマリエさんを育てます。マリエさんはおばあちゃんと一緒に自立に向けてがんばり、今では自発的に仕事に行けるまでになります。
ところが、外へ出ると今度は悪い男が次々と寄って来るように。相手を問い詰めても、マリエさんもよく分からずに同意した上で行為に及ぶらしく、どうにもできません。
そういうことが何度もあり、中絶の繰り返し。しかし、産ませたとして、おばあちゃんもマリエさんも誰も子供を育てていくことはできません。
「あの子はこんな酷い目にあったとしても」
「外の世界の楽しさや幸せを感じて生きているんです」
「妊娠をさせないためにまたあの部屋に閉じ込めてしまうことは」
「ワシにはできない」
そう言って、おばあちゃんはボロボロと涙をこぼします。
中絶
中絶の処置がほどこされ、しばらくして目を覚ますマリエさん。
「あマリエ起きたかい?」
「ほら」
「マリエの赤ちゃんだよ」
おばあちゃんは、ベッドの上のマリエさんにきれいなバラの鉢植えを手渡します。
「わー赤ちゃんだー」
「おいでー」
マリエさんはとても大切そうに、バラの鉢を抱きしめます。
「良かったねー」
「お家で大事に育てようね」
「ずっとずっと」
「咲き続ける綺麗な赤ちゃんに」
「育てて行こうね・・・」
涙を浮かべながら、マリエさんと一緒にバラを抱きしめるおばあちゃん。
☓華は、マリエさんのとても優しく汚れのない笑顔が、ずっと誰かに守られていくことを願います。
透明なゆりかご7巻の感想【ネタバレ注意】
マリエさんは知的障害があるとしても、とても魅力的な女性ですね。そんなマリエさんに酷いことをする人たちが許せないです。
知り合いに、知的障害のある子どもたちのクラスを受け持ったことがある先生がいますけど、そういう子ってとてもピュアで、一緒にいると心が洗われそうです。
世間の汚い部分を理解できないおかげで、汚されることなく赤ちゃんのまま育っていくような感じなのかなあ。逆にいうと、健常者こそ生きていくためとはいえ、小賢しい知恵を身につけていってるのかもしれませんね。
最近は障害者への理解も進み、偏見なども減ってきているように感じますけど、障害者の身内の人などからすると、きっとまだまだなんだろうなあと思います。もっと障害者も安心して生きていける世の中になってほしいですね。
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